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災害時通信システム

通信が途絶えても、
現場の情報を止めない。

携帯電話が使えない時間帯に、避難所・事業所・現場をつなぐオフライン通信システムです。

ADREN(アドレン)は、スマートフォンと小型通信モジュールを活用し、安否・物資・危険情報を端末から端末へ中継します。自治体、企業、防災事業者の既存体制に追加できる災害時通信基盤です。

課題

災害時、
通信は真っ先に失われる。

基地局の停止、輻輳、停電。これらは過去の災害で繰り返し起きてきました。自治体や企業の災害対応において、通信の確保は依然として未解決の課題です。

東日本大震災で通信網が大規模停止

総務省データでは、移動通信 14,800局以上が停止し、固定電話は100万回線以上が不通。災害時に最も必要な通信が失われる現実がある。

能登半島地震でも通信途絶エリアが発生

技術が進んだ現在でも、広域災害では通信途絶エリアが発生。孤立地域の情報収集が遅れ、初動判断に大きな遅延を生む。

発災後72時間は人命救助の分岐点

72時間の壁を越える前に、現場状況を確実に届ける必要がある。通信断の時間は、そのまま救助可能性の低下につながる。

使い方

持ち歩いて、つないで、
送るだけ。

専用の無線機を覚え直す必要はありません。手持ちのスマートフォンに小さな端末をつなぐだけで、携帯電話が使えない場所でも連絡ができるようになります。

  1. 01

    スマホにつなぐ

    スマートフォンとADREN本体が、Bluetoothでつながっている図スマホADREN本体

    ADREN本体とスマートフォンをBluetoothで接続します。手のひらサイズの端末を持ち歩くだけで、いつものスマホが災害時の通信機になります。

  2. 02

    いつも通り送る

    スマートフォンのアプリから、メッセージを送っている図いつものアプリ安否・状況

    操作はアプリの画面から。安否、必要な物資、危険な場所を、普段のメッセージと同じ感覚で送ります。特別な操作は覚える必要がありません。

  3. 03

    電波がなくても届く

    携帯電話の基地局が使えない状態でも、ADREN同士が順に中継して相手のスマートフォンへ情報が届く図圏外送る人近くの端末届け先

    携帯の電波が止まっていても、ADREN同士が電波を受け渡して情報を運びます。近くの端末が次の端末へ、順に相手まで届けます。

解決策

回線に依存しない、
独立した通信レイヤー。

スマートフォン同士をBLEで束ね、LoRaゲートウェイ経由で広域メッシュを形成。電話網が機能しなくても避難所間の情報伝達を維持します。

ADRENは、スマホとBLEで接続する小型通信モジュールです。近距離はBLE、遠距離はLPWA (LoRa 920MHz)で中継し、ノード間をバケツリレー式に接続。基地局が使えない環境でも、情報を次のノードへ確実に届けます。

スマートフォン群LoRaゲートウェイLPWA広域メッシュ他避難所

到達範囲

1台では1km。
中継すれば、その先へ。

1ノードあたりの通信距離は屋外実験で1km以上です。重要なのはこの数字単体ではなく、ノード同士が中継して情報を先へ運べることです。名護市を例に、基地局が停止した状態から情報が伝わる様子を示します。

名護市 中継シミュレーション

REACHED NODES: 0 / 0

発信源中継中受信済未受信

地図上をクリックすると、その地点を起点にメッシュ伝搬が広がります。

この図が示していること/示していないこと

14台を約1km間隔で配置した場合の想定です。図の縮尺とノード間隔は一致させてあります。この台数で覆えるのは市内の一部の区間であり、名護市の全域ではありません。市街地や集落を面で覆うには、これより大幅に多い台数が必要になります。

※ ノードの配置は地形に沿わせた説明用のシミュレーションで、実際の配備計画ではありません。 必要な台数は対象地域の地形、建物、配備できる拠点によって変わります。対象地域を伺えば概算をお出しします。

既存手段との関係

置き換えず、
通信断の隙間を補う。

ADRENは既存の防災・BCP手段と競合させるのではなく、それぞれが届きにくい現場の個別情報を補完します。

既存手段

防災行政無線

主な役割

住民へ避難情報や警報を一斉に周知する

ADRENが補う範囲

周知後の避難所・現場・災害対策本部間で、個別情報を双方向に共有する

既存手段

衛星電話

主な役割

限られた拠点間で音声連絡を確保する

ADRENが補う範囲

複数のスマートフォンから安否・物資・危険情報を集め、端末間で中継する

既存手段

安否確認サービス

主な役割

インターネット接続時に従業員や関係者へ一斉確認する

ADRENが補う範囲

基地局が使えない時間帯に、事業所や現場の端末間通信を補完する

※ 実際の構成は、既存設備、対象地域、運用体制を確認したうえで個別に設計します。

特長

災害対応を、
支える4つの特長。

単なる通信技術ではなく、自治体・企業・防災事業者の既存フローに組み込めるよう設計しています。導入から運用までを見据えた製品です。

スマホを災害時通信端末に拡張

住民や現場担当者が既に持っているスマートフォンに通信モジュールをBLEで接続し、そのまま中継ノードとして使います。専用端末を人数分配備する必要がありません。

高齢者も子供も使えるUI

本文16px以上、見出し20px以上を全画面で確保し、操作を必要最小限の手数に絞りました。平常時に訓練していない住民が、その場で使えることを前提に設計しています。

完全オフラインでチャット・地図・カメラ

避難所・道路データと防災情報を端末内に保持し、通信が一切ない状態でも地図表示と避難経路探索が動作します。撮影した画像も端末内で処理します。

信頼度スコアで情報の真偽を選別

新しい情報ほど重みを高くする時間減衰と、公式機関か一般投稿かによる発信者重みでスコア化。類似する情報は統合し、大きく乖離した情報は分離して表示します。

導入の進め方

小さく確かめ、
運用へつなげる。

製品を置くだけでは、災害時には使えません。対象業務を絞った実証から始め、訓練と保守まで段階的に設計します。

  1. ステップ 1

    目安 1〜2ヶ月

    対象業務を決める

    避難所間連絡、事業所の安否確認、既存システム連携など、通信を残したい業務と場所を整理します。

    確認する成果物

    対象シナリオ・拠点・評価項目

  2. ステップ 2

    目安 3〜6ヶ月

    小規模に実証する

    数拠点で通信距離、建物や地形の影響、担当者の操作手順を確認し、導入判断に必要な記録を残します。

    確認する成果物

    通信結果・運用課題・改善案

  3. ステップ 3

    目安 次年度以降

    訓練と運用に組み込む

    既存の防災訓練やBCP手順と接続し、保管、点検、担当交代を含む継続運用を設計します。

    確認する成果物

    運用手順・訓練計画・配備案

費用と財源の目安

予算要求の桁感をつかむための現時点の想定です。確定価格ではなく、構成・台数・設置条件により変わります。

端末(1台あたり)
4万円程度
スマートフォンに接続する通信モジュール本体。量産規模により変動します。
庁舎側の集約装置
40万円程度/式
端末からの情報を受信・集約する装置。設置・現地調整の工数は別途です。
実証フェーズ
個別にご相談
対象拠点数と検証項目により設計します。まず規模感からご相談ください。

想定している財源の枠

自治体の場合、緊急防災・減災事業債の 「防災情報システム」区分での整備を想定しています。同事業債は地方債充当率100%、元利償還金の70%が 基準財政需要額に算入され、事業期間は令和12年度まで延長されています。

ただし端末単体の購入は同事業債の対象になりません。 庁舎側の集約装置と一体の情報伝達システムとして整備する構成が前提になります。この点は導入の形に直接関わるため、 実証の設計段階から一緒に整理します。

※ 財源の区分と適用可否は、対象事業の内容と各自治体の状況により判断されます。上記は制度資料に基づく当社の想定であり、 所管官庁の確認を経たものではありません。実際の起債可否は必ず所管部局にご確認ください。

開発と実証

現場で検証を重ね、公開できる範囲で示す。

沖縄工業高等専門学校発のチームが、プロトタイプの実装・屋外実験・自治体訓練での実証準備を進めています。実施済みの事実と、これから実施する予定は、区別して掲載しています。

自治体の防災訓練での実証

いずれも参加を準備中で、実施は完了していません

  • 沖縄県参加準備中

    沖縄県総合防災訓練

    被災市町村・医療拠点等における通信復旧訓練への参画を、沖縄工業高等専門学校として準備しています。

  • 徳島県参加準備中

    徳島県総合防災訓練

    実証を目的とした参加を準備しています。実証内容と対象拠点は調整中です。

よくある質問

導入検討で、よくある質問。

現段階でお伝えできる範囲を明確にしています。利用環境により変わる内容は、実証前に個別確認します。

既存の防災行政無線や衛星電話を置き換える製品ですか?

置き換えを前提としていません。ADRENは、既存手段では集めにくい避難所・事業所・現場の個別情報を、通信断時にも端末間で届ける補完レイヤーです。

インターネットが完全に使えない状態でも利用できますか?

事前に端末へ保存した地図・避難所データを使い、BLEとLoRaによる中継、チャット、地図表示、避難経路探索を継続する設計です。利用地域のデータと運用設定は平常時に準備します。

企業のBCPや工場・店舗でも相談できますか?

相談できます。本社と事業所、工場、店舗などの通信確保や、既存の安否確認サービスが使えない時間帯の補完を想定し、対象拠点に合わせて実証内容を整理します。

既存の防災サービスとの連携や共同実証は可能ですか?

可能です。防災情報システム、訓練サービス、通信機器などとの接続を想定し、データ連携範囲、役割分担、検証項目からご相談を承ります。

費用はどのくらいかかりますか。

現時点の想定として、端末は1台あたり4万円程度、庁舎側の集約装置は1式あたり40万円程度を見込んでいます。いずれも確定価格ではなく、構成・台数・設置条件により変わります。実証フェーズの費用は対象拠点数と検証項目により設計しますので、規模感からご相談ください。

どの予算区分で導入を検討できますか。

自治体では緊急防災・減災事業債の「防災情報システム」区分での整備を想定しています。同事業債は地方債充当率100%、元利償還金の70%が基準財政需要額に算入されます。ただし端末単体の購入は対象外で、庁舎側の集約装置と一体の情報伝達システムとして整備する構成が前提です。適用可否は事業内容と各自治体の状況により判断されるため、所管部局への確認とあわせて、実証の設計段階から一緒に整理します。

検討から導入までどのくらいかかりますか。

対象業務の整理に1〜2ヶ月、小規模な実証に3〜6ヶ月を目安としています。訓練や運用への組み込みは次年度以降の予算での実施を想定しており、年度をまたぐ計画としてご相談いただく形が多くなります。

現在の開発・検証段階を教えてください。

現在は開発中のプロトタイプです。屋外実験で1km以上の通信を確認していますが、第三者検証は未実施です。導入前に利用環境での実証と運用確認を行う前提でご案内します。

その他の条件は、導入・実証・共創の相談窓口からお問い合わせください。

次のステップ

災害時の情報伝達を、
いまの体制に足す。

県・自治体、企業の防災・BCP、防災事業の共創まで。製品概要は登録不要で読め、導入段階に応じたご相談を承ります。